(株)飯作組
塚田茉莉華さん、亀田健太さん
今回の私たちのメッセージでは、飯作組で工事の書類作成やICTなどを担当する塚田茉莉華さんと、現場代理人の亀田健太さんに、建設現場の仕事や働き方などを伺いました。
Q1.現在、どんな仕事をしていますか?
塚田さん:北陸地方整備局富山河川国道事務所発注の「R5・6上野地区道路改良その8工事」で、工程管理や安全管理の書類作成、資材や伝票などの管理を行い、現場代理人に必要な情報を伝える仕事に携わっています。人手が足りない時は、測量の手伝いをすることもありますが、メインは事務仕事で「建設ディレクター」に近い仕事だと思っています。工事スケジュールを把握することが重要な仕事なので、現場とは頻繁に情報共有しています。
亀田さん:私はこの工事で、現場全体を監理する現場代理人をしています。この現場では、旧入善町役場前の国道8号線を拡幅するために、道路下を流れる用水路を改修する工事を行っています。
Q2.建設業を選んだ理由、仕事のやりがいを教えてください
塚田さん:前職は歯科助手でしたが、転職を考えた時に社長と知り合いだった縁もあって、今の会社に入社しました。建設業は完全に未経験で、入社当初は先輩から指導を受けながら書類作成などの仕事を覚えました。自分が携わった現場の離岸堤ブロックや改良された道路などを見ると、建設業のやりがいや魅力を感じますし、想像以上に楽しく仕事ができています。
亀田さん:私は桜井高校の土木科出身で、もともと学校で学んだ土木の知識を活かそうと考えていたこともあり今の会社に入社しました。ちょうど就職氷河期と言われた時代で、学校への求人も少なかったので運が良かったと思います。現場代理人は作業員の方に指示をするのがメインで実作業に携わることはりませんがその分責任とやりがいを感じます。自分がイメージした通りの仕上がりで工事を終えられた時は感動しますよ。
Q3.現場の環境について教えてください
塚田さん:現場事務所には女性用トイレやエアコン、冷蔵庫、Wi-Fi環境も完備しているので快適に過ごしています。また、定時後の残業もほとんどありません。掃除や片付けも男女で分担して行っています。
Q4.塚田さんが現場に居て仕事は変わりましたか?
亀田さん:塚田さんは工程や工事で使う資材を把握しているので、相談すると的確に答えてくれて非常に助かります。また工事書類の作成やデータ管理などの事務作業を任せることで、私自身は現場作業に集中でき、品質向上に繋がっていますし、残業も減って作業効率が上がったと思います。週休二日制の達成や、残業の上限規制など働き方の課題もクリアでき、以前と比べ時間の余裕が生まれました。何より塚田さんがいると、現場が和み雰囲気が良くなります。
Q5.仕事での思い出はありますか?
塚田さん:今年で入社6年目になり、これまで離岸堤工事も経験してきました。自分の携わった現場が、優秀な工事として国や県から表彰されたり、地域の人に感謝された時には充実感がありました。これまで辛かった事は特にないですね。
亀田さん:失敗した話ですが、離岸堤のブロックを製作した際に、適切な処置ができずに仕上がりの悪いものが出来てしまい、多くの方々からお叱りを受けました。この時の失敗を糧に、どうすれば品質を上げられるか考えながら仕事に取り組むようになりました。ほかには、工期が短く業者やダンプも確保できず神頼みに行った現場もありました(笑)最終的には県外の業者をあたってなんとか工期に間に合わせることができました。
Q6.建設業界に就職して周囲の反応を教えて下さい
塚田さん:建設会社に就職した事を周囲の友人に話すと全員驚いていました。力仕事のイメージで、日焼けしそうだと言われたりもしました。実際は事務仕事がメインで現場に行く機会も少なく、楽しく仕事をしていると話したら、女性の友人が何人か建設業界に就職しました。知らない人は意外に感じると思いますが建設業界では、女性も働きやすい環境を整えている企業が多いです。
Q7.休日はどのように過ごしていますか
塚田さん:ネイル、エステなど美容関係でリフレッシュしています。日焼けには気を使っているので、現場での写真撮影や測量の手伝いで外に出る際は日焼け止めをたくさん塗るなど対策をしています。
亀田さん:家族と過ごすことが多いです。週休2日制の工事が普及してきましたし、塚田さんのように技術者をサポートしてくれる人もいるおかげで土日を休めるようになったので家族は喜んでいます。
Q8.将来の目標を教えて下さい
塚田さん:現場の仕事を幅広く手伝えるように、パソコンで図面作成できるCADを使えるようになりたいです。また建設ディレクターを名乗るには専門の資格があるそうなので、今後は資格を取得して、更なるスキルアップを目指したいと思います。
亀田さん:公共事業の評価点を上げるよう頑張っていきます。現場ごとの採算を意識して給与アップを目指し、定期的に社員旅行に行けるようにしたいです。
Q9.建設業を志す方へのメッセージ
塚田さん:近年はICTや、AI技術などテクノロジーが進化していますが、建設業は人の力が必要な仕事です。建設業はやりがいのある仕事で、最近の建設現場にはドローンなど最新技術が揃っているので、新入社員が現場ですぐに活躍することもできます。若い人にぜひ目指してほしいですね。また、子育て世代や子育てが一段落した女性などには建設ディレクターの仕事をおすすめします。
亀田さん:建設業界に限った話ではないのですが、現場技術者は、人とコミュニケーションが取れて、怖がらずに質問ができる能力が必要です。我々の仕事は、ミスなく円滑に作業を行う事が大切なので、現場での会話はとても重要です。分からないことは素直に「分かりません」と言えることも大切です。工事が完了した時の達成感は何とも言えない嬉しさがあるので、ぜひ若者の皆さんも体感してほしいです。
現場の1日の流れ(塚田さん)
7:30~ 8:00 | 出社 |
8:00 ~ 9:00 | 朝礼、メールチェック、書類整理 |
9:00~10:00 | 現場巡視 |
10:00~10:15 | 休憩 |
10:15~12:00 | 書類作成 |
12:00~13:00 | 昼休憩 |
13:00~13:10 | 協力会社と午後の打合せ |
13:10~15:00 | 書類作成 |
15:00~15:15 | 休憩 |
15:15~16:00 | 現場の進捗状況確認 |
16:00~17:00 | 翌日のスケジュールチェック、工程表作成 |
現場の1日の流れ(亀田さん)
7:00~ 7:30 | 出社 |
7:30~ 8:00 | メールチェック |
8:00~10:00 | 朝礼、書類整理、現場巡視 |
10:00~10:15 | 休憩 |
10:15~12:00 | 現場の進捗状況確認、書類作成 |
12:00~13:00 | 昼休憩 |
13:00~13:10 | 協力会社と午後の打合せ |
13:10~15:00 | 書類作成 |
15:00~15:15 | 休憩 |
15:15~16:00 | 現場の進捗状況確認 |
16:00~17:00 | 翌日のスケジュールチェック、工程表作成 |