2021年6月8日

「現場の出来は、準備の段階で8割は決まる」
先輩の言葉の大切さを今でも感じています

 道路技術サービス株式会社 (射水市)
 工事主任 有澤 善文さん

Q1.現在、どんな仕事をしていますか。

富山河川国道事務所が管理する橋梁の補修工事に現場代理人として従事しています。
この工事は橋の機能を長期にわたり維持する目的で発注され、対象となる橋梁は大きなものでは国道41号の猪谷橋、新笹津橋、国道8号の高新大橋の3つ、そのほか国道41号に架かる横断歩道橋も工事対象になっています。
大きな橋梁において、橋桁の補修や塗装の部分的な塗替えなどを行う作業では、吊足場が必要になります。足場の組立解体作業時は高所での作業となるため安全には特に注意して、墜落災害が起きないよう作業を進めています。
また、交通規制を行う日の朝礼では工事車両の入退出の仕方や交通誘導員の配置場所などの確認を行うようにし、円滑に工事が進むように配慮しています。


Q2.建設業を選んだ理由、仕事のやりがいを教えてください

工業高校の土木科へ進学し、測量や製図、コンクリートなどの材料の実習などの授業を受けていくうちに面白い仕事だと思うようになりました。
また、課外授業の一環で行われた現場見学で東海北陸道の城端トンネルや氷見市にある比美乃江大橋の施工中の現場を見て、自分も何十年も残る物を作りたいと思ったこともきっかけです。大学を卒業してから建設業界へ就職し17年になります。まだまだ知らないことは沢山あり、下請業者の方から教えてもらうこともありますね。

 

Q3.現場の環境について教えてください

近年、建設業を取り巻く労働環境は徐々に変化してきていて、旧3K「きつい、きたない、きけん」から新3K「給料、休日、希望」に改善しようという取組みが進んでいます。例えば、今回携わっている橋梁補修工事では、吊足場の組立解体作業といった作業はできるだけ高所作業車や橋梁点検車を使用して作業を行うなど、それぞれの現場に応じたリスク低減に努めています。
休日は4週8休の導入により休日が増加し以前と比べて年間休日が10日以上増え116日となりました。労働時間については、現場では翌日の作業準備や提出書類作成などで多少残業をしており、今後さらに改善できるよう努力していく必要があります。
給料はアップ傾向にあり、昨年度は従来以上の昇給額でしたし、例年2回(夏期・冬期)の賞与に加えて昨年度は3回目(決算賞与)の支給もありました。
今後も業界全体で「新3K」の実現に向け、労働環境がさらに良くなるよう改善を進めていけば、誰もが「希望」をもてる建設業界になっていくと思います。

Q4.休日はどのように過ごしていますか?

昨年10月に次女が生まれたこともあり、休日はできるだけ家族と過ごすようにしています。休日だけでも自分が家事や育児をすることで、少しでも妻の負担軽減になればと思っています。

Q5.将来の目標を教えてください

今回携わった橋梁補修工事は、車社会である富山にとってなくてはならない工事ですが、今後は橋以外のインフラなどの補修や補強、更新などの工事にも携わってみたいです。

Q6.建設業を志す方へのメッセージ

私がまだ現場代理人の見習いだった頃、提出書類の準備などをしていた時に一緒に仕事をしていた先輩から「現場の出来は、準備の段階で8割は決まる」と言われました。
自分で現場を持つようになってから、しっかり準備ができた現場では急な対応もすぐにできますが、そこそこの準備しかできなかった現場では都合よくいかないことがあったりと、その言葉の大切さを今でも身に染みて感じています。
事前の段取りや準備をしっかり行い、下請業者の方々とも力を合せて作業を進め、そして現場が完成したときの達成感は、何事にも代えがたいものですよ。

現場の1日の流れ
 8:00~ 8:10 朝礼
 8:10~ 8:20 KYミーティング
 8:20~ 8:30 現場へ移動
 8:30~ 9:00 安全管理
 9:00~12:00 現場巡回、作業指導(途中15分の休憩あり)
12:00~13:00 昼休憩
13:00~13:20 翌日の打合せ
13:20~13:30 現場へ移動
13:30~16:40 現場巡回、作業指導(途中15分の休憩あり)
16:40~16:50 現場の片付け
16:50~17:00 現場の終業点検
17:00~18:30 現場事務所で翌日の準備、書類作成
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